2017年4月21日公開映画『美女と野獣』を観てきました。
アニメ版を見たことがある人はその再現度に驚きと懐かしさを感じたのではないでしょうか?
私もアニメ版は何度も見返して、映画のサウンドトラックCDも持っていたほど大好きな映画でした。その分実写をみたらイメージの違いにガックリしてしまうのではないかとも思い、観に行くのを迷っていたんです。実際、観に行ってみてとっても良くて感動しました!
イメージの違いに観に行くのを迷っている方への参考にお役に立てれば幸いです。
ネタばれありですが、あらすじを短く要約しつつストーリーの再現度を紹介したいとおもいます。
実写版『美女と野獣』ストーリー要約
野獣になった王子
昔、フランスのあるお城では、城の王子が村の美しい人・物だけを集めて舞踏会をいつも開いていました。
そんなある日、いつものように舞踏会を開いていたところ、一人のみすぼらしい老婆が1本のバラと引き換えに城に入れてほしいと頼んできます。美しいものにしか興味がない王子は、老婆を冷たくあしらいます。
老婆は『人を見かけで判断してはならない』と警告しますが、王子は聞き入れません。すると、老婆はみるみる美しい魔女に変わっていきました。驚いた王子は、謝罪しますがすでに遅く、お城に仕える者たちごと王子に呪いをかけてしまいます。王子は野獣に変わり、お城に仕えていたものたちは道具や家具など物に変わってしまいました。
その呪いが解けるには、ただ一つ。『バラの最後の花びらが落ちるまでに、野獣と化した王子を心から愛してくれる人を見つけること』野獣を愛する人なんているのでしょうか?
「変わり者」ベル
一方、フランスのヴィルヌーヴ村という片田舎に住む美しい娘ベルは、本が大好きで空想好き。狭い村に退屈を覚え、村にお使いに行っては図書館の本を読みつくし、まだ見ぬ広い世界へ思いをはせる日々。
村では、女の子が字を覚える必要なんてないといわれてしまう時代。ベルは、村人からは変わり者あつかいをされていました。そんなベルは父モーリスと二人暮らし。父親と平穏な暮らしをしていました。
「村一番の人気者」ガストン
戦争から帰ってきた村の英雄ガストンは、村一番の人気者で女の子からも大人気。でも、なにか物足りなさを感じていました。そんなある日、美しくてガストンに全く興味を示さないベルに目を付けます。
相棒ル・フウをお供にベルへアプローチしますが、まったく相手にされません。その態度がさらにガストンの気持ちを燃え上がらせるのでした。
野獣とベルの出会い
ベルの父モーリスはオルゴール職人。作ったオルゴールを町へ売りにいく途中で、オオカミに襲われます。オオカミから逃げようとしたどり着いた城で、奇妙な現象にモーリスは恐怖し逃げ出しますが、ベルにバラを持って帰ると約束していたことを思い出し、城の敷地のバラをちぎってしまいます。
それを見ていた城の主野獣は、モーリスを捕まえ牢に幽閉してしまうのでした。賢い馬のフィリップは、主人の危機を知らせようと一目散にベルのもとへ帰ります。
フィリップと共に父を探しに城へ来たベルは、牢で衰弱している父を見つけ、自分と引き換えに父を解放することを選びました。
モーリスは、村に帰って村人に助けを求めますが、信じてもらえません。
そんな中、ベルを嫁にしようと企むガストンが味方になりますが、ベルを探している道中、モーリスがベルをガストンの嫁にすることに反対したので、しばりつけてオオカミに襲わせ殺そうと企みます。このときから、忠実な相棒ル・フウもガストンのやりすぎる行動に疑問を持つようになります。
急接近する二人
囚われの身となったベルは、魔法で燭台になった執事ルミエールに助け出されます。ベルが呪いを解いてくれる女性になるかもと道具や家具になった召使たちはベルを丁重にもてなしました。
城の者が必死に隠す、西の塔へ足を踏み入れたベルはそこで、バラの花を見つけます。バラの花に近づいたベルを野獣は脅し、ベルは城から逃げ出してしまいます。逃げ出す途中、オオカミに襲われピンチのところへ野獣が助けるのですが、野獣も傷つき倒れてしまいます。その野獣を城へ連れ帰ったベルは介抱し、このことがきっかけで二人は急接近するのでした。
野獣はベルへの想いを打ち明けますが、父親のことが気になるベルに、『見たいものが見える鏡』を貸します。そこで父の姿を映し出すと、ガストンにはめられ、今度は精神病へ送られようとしている父モーリスの姿を見ます。
驚くベルに、野獣は父の元へ戻るようにいい、自分のことを思い出してくれるよう鏡を持たせました。
証拠を逆手にとるガストン
モーリスが、馬車に閉じ込められ精神病へ送られようとしているまさにその時、ベルは駆けつけます。
そして、父が言っていることは本当だと、鏡を見せ野獣の姿をガストンと村人に見せるのですが、ガストンはその証拠を逆手にとり、ベルが呪いにかかって野獣を好きになっているんだ、村を襲ってくるに違いないと村人に信じ込ませます。
村人をたきつけ、野獣狩りに出陣するガストン。ベルとモーリスは馬車へ閉じ込められてしまいます。
呪いが解ける
ベルを失って落ち込む野獣は、城が襲われようとも気にしません。そして、ガストンに銃で打たれてしまいます。
そこへ、馬車から抜け出したベルが現れ野獣は元気を取り戻し、ガストンを捕まえます。「殺せ」と虚勢を張るガストンに、「野獣ではないから」と殺さず慈悲の心を見せるのでした。
野獣がベルのもとにたどり着いた矢先、倒すことをあきらめていないガストンに再度打たれてしまいます。バラの魔法の力を失いかけている城は崩れ、ガストンは城から落ちて奈落の底へ。
最後のバラの花びらが落ちたその時、野獣は息絶えてしまいます。悲しんだベルは、最後にキスをしますがバラの魔法は尽きてしまい、城に仕えた者たちも、ただの物と化してしまいます。その様子を見ていた魔女は、真実の愛を見つけた王子を許し、すべてを復活させるのでした。
アニメの再現度がすごい!歌も最高!
冒頭のお城のシーンは、アニメよりも具体的にエピソードを追加してより野獣の性格をわかりやすく表しています。
でも、あの肖像画を破るシーンで、青い目が印象的になるところは抜かりありません!
そして、ベルの登場シーンでの村の画像そのままに始まるところは、アニメを何度も見てきた人ならその再現度に心躍ると思います。
美女と野獣はアニメもミュージカル調なので、楽しいシーンがたくさんありますが、「あの歌もやってくれるんだ!この歌もっ!」と下手にオリジナルに走らないところが最高によかったと思います。
そして、キャストもイメージからぶれずに似合っていますし歌声も最高でした。歌のところだけ別人がやっていたりしないよね?と思うほど。
実写版では、ベルの母親が疫病で亡くなっていることや、野獣も幼いころ母親を病気で亡くし父親からは大事に育ててこられず、召使も見ているだけだったという描写が追加されていてストーリーにボリュームを持たせています。
細かな違いは、父モーリスは、アニメでは発明家の設定だったと思いますが、実写版ではオルゴール職人のような描写になっています。ベルも発明家っぽくロバを使っての自動洗濯機を作ってしまうなんてシーンもありましたので、曖昧な感じに仕上げているのかもしれませんね。
アニメとの違いを大きく感じたのは、ガストンの相棒ウ・フウが、ガストンへの忠誠心をなくして城の召使たちと一緒になって襲ってくる村人を倒すというところが意外!と感じました。背格好や体形はアニメと似ていますが、実写版ル・フウの顔立ちはだいぶキレイに仕上がっています(笑)
あと、ガストンの胸毛もなかったので小さなお子さんから大人まで楽しめる演出になっていますよ!
とにかく、あれだけアニメ版を見ていても実写版との違和感なくストーリーに入り込め、感動できる実写版『美女と野獣』でした。
映像美や迫力あるミュージカルも楽しめるので、ぜひ劇場で観られることをおススメします!